「このギター、大事にしてきたけど、新しいのを買う資金にしたいな…」
そう思い立って、楽器の買取査定を依頼した私。 事前にネットで相場を調べたり、できる範囲で綺麗にしたり、準備はしてきたつもりでした。
そして迎えた査定当日。 査定員の方はとても丁寧で、私の愛用ギター（仮にフェンダー系のストラトタイプとしましょう）をじっくりと見てくれました。
「なるほど、〇〇年製のモデルですね。状態も比較的良いですし、大切に使われていたのが分かります」
なんて言われると、ちょっと嬉しいですよね。 そして、提示された査定額は…「8万円」。
事前にリサーチしていた相場から見ても、決して悪い金額ではありません。むしろ、かなり頑張ってくれた方かもしれません。丁寧な説明にも納得感がありました。
「ありがとうございます。分かりました」
そう言って、そのまま契約に進んでも良かったんです。でも…心のどこかで、ほんの少しだけ、**「もう一声…あと1万円くらい、なんとかならないかな…」**という気持ちが燻っていたのも事実でした。
とはいえ、私は交渉事が大の苦手。「もっと高くしてください！」なんて、とてもじゃないけど言えそうにありません。
「うーん、どうしよう…このまま決めてしまうか…？」
そんな風に悩んでいた時、ふと、査定中に伝え忘れていた**「いくつかの情報」**を思い出したのです。
「これ、言っても意味ないかもしれないけど…いや、でも、言わないで後悔するよりはマシか…？ダメ元で伝えてみよう！」
そう決意した私の「一言」が、まさか査定額を約15%もアップさせることになるなんて、この時は想像もしていませんでした…。
これは、交渉下手な私でも実現できた、リアルな買取価格アップ体験談です。あなたにもきっと役立つヒントがあるはず！
査定当日！提示された「まあまあ」な査定額と心の葛藤
まずは、査定当日の状況と、私の心の動きをもう少し詳しくお話ししますね。これが、後の「魔法の一言」に繋がっていきます。
愛用ギター（仮）のスペックと状態、事前の相場リサーチ結果は…
今回査定に出したのは、10年ほど前に購入した、そこそこ名の知れたブランドのストラトタイプのギター。定価は15万円くらいだったでしょうか。大きな傷はないものの、通常使用による細かな擦り傷や、金属パーツのくすみは多少ありました。
事前にネットで同じモデルの中古販売価格や買取相場を調べたところ、状態にもよりますが、大体7万円～9万円くらいが相場かな、という印象でした。なので、目標としては「8万円を超えたら嬉しいな」くらいに考えていました。
査定員の丁寧な説明と提示額「8万円」…悪くない、けど本音は「あと少し！」
査定員の方は、私の目の前でテキパキと、しかし丁寧にギターの状態をチェック。ネックの反り、フレットの減り、電装系の動作確認などを一通り終え、こう切り出しました。
「お客様、こちらのギターですが、大切に使われていたことがよく分かります。細かな使用感はございますが、全体的なコンディションは良好です。つきましては、買取価格として8万円でいかがでしょうか？」
正直、「おっ、目標ラインだ！」と思いました。査定員の方の説明も、「この部分のくすみはありますが、大きな傷がない点を評価しました」「動作も問題ありません」など、非常に丁寧で分かりやすかったです。
ここで「ありがとうございます！お願いします！」と言えば、スムーズに取引は終わります。でも…人間って欲張りなもので、「もしかしたら、もう少しだけ…？9万円は無理でも、8万5千円くらいにはならないかな…？」なんていう気持ちが、ムクムクと湧き上がってきたのです。
交渉は苦手…でも諦めきれない！「何かできることはないか？」思考巡らす
とはいえ、前述の通り、私は値引き交渉とか、価格交渉の類が本当に苦手なんです。「この金額じゃ納得できません！」なんて、とても言えません。かといって、このまま8万円でサインしてしまうのも、なんだか少しだけ悔いが残るような…。
「うーん、何か、何かアピールできるポイントはないだろうか？」 「査定員さんが見落としている（かもしれない）、このギターの良いところって何だろう？」
そんな風に、頭の中で必死に情報を検索していました。そして、いくつか「そういえば、あれ伝えてなかったな」ということを思い出したのです。
ふと思いついた「あの情報」…ダメ元で伝えてみることを決意！
それは、特に査定で聞かれたわけでもなく、自分から積極的にアピールするほどのことでもないかな、と思っていた情報でした。
「こんなこと言っても、査定額が変わるわけないかもしれないけど…」 「でも、言わないで後悔するよりは、言ってみよう！」
少し勇気を出して、査定員の方に声をかけました。 「すみません、あの、いくつかお伝えし忘れていたことがありまして…」
これが、予想外の結果を生む「魔法の一言」の始まりでした。
査定員も「なるほど！」と唸った！私が伝えた「魔法の一言（＝付加情報）」とは？
私が伝えたのは、決して特別な裏情報ではありません。でも、査定員の方にとっては「なるほど！」と思わせる、価値判断のプラス材料になったようです。具体的にどんな情報を伝えたのか、ご紹介しますね。
伝えた情報1：【意外な盲点】「実は半年前、プロに〇〇調整してもらってて…」（具体的なメンテナンス履歴）
「あの、このギター、半年前なんですけど、〇〇（具体的な内容。例えば『ネック調整とフレットのすり合わせ』）を、いつもお世話になっているリペアショップでプロの方にやってもらったんです。その時のレシートも、確か取ってあったはず…」
なぜこれが響いたか？（推測）: 通常、中古楽器は買取後に業者がメンテナンスを行うことが多いですが、直近でプロによるしっかりとした調整がされていることが分かれば、業者のメンテナンスコストが削減できます。また、「ちゃんと手入れされていた楽器なんだな」という信頼性の向上にも繋がります。口頭だけでなく、「レシートもあるかも」と付け加えたことで、信憑性が増したのかもしれません。
伝えた情報2：【隠れた価値】「ピックアップ交換してますが、元の純正品も保管してます！」（パーツ交換の詳細と元パーツの存在）
「あと、ピックアップ（音を拾うマイク部分）は、好みの音にしたくて自分で〇〇（メーカー名やモデル名）に交換してるんですが、**元々付いていた純正のピックアップも、ちゃんと取ってあるんです。**もし必要でしたら、それもお付けできます」
なぜこれが響いたか？（推測）: パーツ交換は、内容によってはプラスにもマイナスにもなりますが、「純正パーツが残っている」というのは非常に大きなポイントです。なぜなら、**「オリジナル状態に戻せる」**からです。次の買い手がオリジナル志向だった場合に対応できますし、純正パーツ自体に価値がある場合もあります。パーツ交換の事実を隠さず、かつ元パーツの存在を伝えたことで、正直さと楽器への知識をアピールできたのかもしれません。
伝えた情報3：【熱意とストーリー】「このギターで初めて〇〇したんです…大切にしてくれる方に…」（楽器への想いと次のオーナーへの願い）
「実はこのギター、私が初めてライブで使った思い入れのある一本でして…。今回、新しい楽器を買うために手放す決心をしたんですが、できれば、また誰か大切に使ってくれる方の手に渡ったら嬉しいな、なんて思ってまして…」
なぜこれが響いたか？（推測）: これは直接的に価格を上げる情報ではありません。しかし、楽器への「愛着」や「ストーリー」を伝えることで、査定員に感情的な共感を促す効果があったのかもしれません。「このお客さんは、本当にこの楽器を大切にしていたんだな」「その想いを汲んであげたいな」と感じてもらえた可能性があります。また、「次のオーナーへ」という言葉は、業者の再販という目的とも合致します。
なぜその情報が査定員の心を動かしたのか？（筆者の推測）
私が伝えたのは、この3つの情報でした。どれも、査定の必須項目ではなかったかもしれませんが、査定員にとっては、楽器の「付加価値」や「信頼性」、そして「背景」を知る上で、重要な情報だったのだと思います。
特に、「メンテナンス履歴」や「元パーツの存在」は、再販時のコストや価値に直結する具体的な情報です。そして、「楽器への想い」は、取引における信頼感や、査定員のモチベーションに影響を与えたのかもしれません。
重要なのは、**「査定員が知り得ない（かもしれない）プラス情報を、こちらから提供した」**という点だと思います。
結果発表！まさかの査定額「約15%アップ」！8万円→9万2千円へ！
私が恐る恐るこれらの情報を伝えた後、査定員の方の反応は…？そして、最終的な査定額はどうなったのでしょうか？
査定員の反応の変化：「なるほど…少々お待ちいただけますか？」
私の話を聞き終えた査定員の方は、「なるほど、そうだったんですね…！」と、少し驚いたような、そして納得したような表情を見せました。そして、「ありがとうございます。貴重な情報です。少々お待ちいただけますでしょうか？もう一度、確認させてください」と言って、再度ギターを手に取り、何やらメモを確認したり、もしかしたら本部に連絡を取ったりしていたのかもしれません（その場では分かりませんでしたが）。
この「再検討」の姿勢を見て、「もしかしたら、少しだけ期待できるかも…？」と、私の心臓は再びドキドキし始めました。
再提示された驚きの金額！具体的なアップ額とその理由とは？
数分後、査定員の方は戻ってきて、こう言いました。 「お客様、先ほどお話しいただいた点を考慮させていただきまして、再度査定額を見直しました。特に、直近でのプロによる調整が行われている点、そして純正ピックアップが保管されている点は、私どもの方でも高く評価できます。つきましては、最終的な買取価格として…9万2千円でいかがでしょうか？」
「きゅ、9万2千円！？」 思わず声が出そうになりました。最初の提示額から、1万2千円ものアップ！ 率にして**約15%**です！正直、ここまで上がるとは全く予想していませんでした。
査定員の方は続けて、「メンテナンスの手間が省けること、オリジナルパーツがあることで再販価値が高まることなどを考慮し、最大限頑張らせていただきました」と、アップの理由もきちんと説明してくれました。
交渉が苦手でも大丈夫！「伝えるべきこと」を準備すれば道は開ける！
この経験を通して、私が強く感じたのは、**「直接的な価格交渉が苦手でも、諦める必要はない」**ということです。
大切なのは、「自分の楽器について、伝えるべきプラス情報を、事前にしっかりと準備しておくこと」そして、「それを適切なタイミングで、勇気を持って伝えること」。これだけで、結果は大きく変わる可能性があるのです。
「安くしてください！」ではなく、「実は、この楽器にはこんな良い点があるんですよ」と伝える。これは、交渉というより**「情報提供」**であり、これなら私のような交渉下手でも実践できますよね。
やってよかった！「準備」と「伝える勇気」の重要性を痛感した瞬間
もしあの時、「どうせ言っても無駄だろう」と諦めて、最初の8万円でサインしていたら…この1万2千円は手にできませんでした。
- 自分の楽器について詳しく調べておくこと（準備）
- プラスになる情報を整理しておくこと（準備）
- ダメ元でも、正直に伝えてみること（勇気）
これらの重要性を、身をもって体験しました。査定前の「ひと手間」や「リサーチ」は、決して無駄ではなかったのです。そして、査定員の方の誠実な対応（情報をきちんと評価してくれたこと）にも、心から感謝しました。○○○（＝顧客の提供する情報も真摯に受け止め、査定に反映しようと努める買取サービス）のような業者だったからこそ、この結果に繋がったのかもしれません。
あなたもできる！私の買取価格アップ体験から学ぶ「３つの教訓」
私の個人的な体験談でしたが、この経験から、楽器を少しでも高く売りたいと願う全ての方に共通する、大切な「３つの教訓」が見えてきたように思います。ぜひ、あなたの楽器売却にも活かしてください！
教訓1：自分の楽器の「ストーリー」と「アピールポイント」を事前に整理しておくべし！
あなたの楽器は、ただの「モノ」ではありません。そこには、あなただけの「ストーリー」があります。そして、客観的なスペックだけでは語れない「魅力」や「アピールポイント」が必ずあるはずです。
- どんな風に使ってきたか？（ストーリー）
- どんなメンテナンスをしてきたか？（状態のアピール）
- どこが気に入っているか？（サウンドや弾き心地のアピール）
- パーツ交換などの履歴は？（正直な情報開示）
- 付属品は揃っているか？（プラス要素）
これらを、査定前に一度、客観的に整理し、**「自分の楽器の強みは何か？」**を明確にしておきましょう。これが、査定の場で自信を持って情報を伝えるための土台となります。
教訓2：「どうせ言っても無駄だろう」はNG！プラスになりそうな情報は積極的に開示すべし！
「こんな細かいこと、言っても査定に関係ないだろう…」 そう思ってしまうような情報の中にこそ、査定額アップのヒントが隠れているかもしれません。
- メンテナンス履歴
- 保管状況の詳細
- 元パーツの有無
- 楽器にまつわるポジティブなエピソード
など、「これはプラスになるかも？」と少しでも思う情報があれば、積極的に査定員に伝えてみましょう。 それが直接的な加点に繋がらなかったとしても、あなたの楽器への愛情や知識を示すことになり、査定員との良好なコミュニケーションを生むきっかけになります。**「言わぬは損」**の精神で臨みましょう！
教訓3：丁寧なコミュニケーションと「この楽器が好き！」という熱意は、時に価格を超える価値を生む！
価格交渉が苦手でも、できることはあります。それは、査定員に対して敬意を払い、丁寧な言葉遣いを心がけ、そして「この楽器が本当に好きで、大切にしてきたんです」という熱意を伝えることです。
- 感謝の気持ちを伝える
- 質問には正直に、誠実に答える
- 楽器の良い点を、自分の言葉で語る
- 次のオーナーへの想いを伝える
こうしたポジティブなコミュニケーションは、査定員に「この人のために、できる限り良い評価をしてあげたい」と思わせる力があります。冷たいビジネスライクな交渉よりも、温かい心の通った対話の方が、結果的に良い条件を引き出せることもあるのです。
次はあなたの番！「伝えるべきこと」を武器に、納得の高価買取を掴み取ろう！
楽器の買取査定額、「あともう一声！」を引き出すために必要なのは、ゴリ押しの価格交渉ではありません。 それは、**査定前の「周到な準備」と、査定時の「伝える勇気」、そして「誠実なコミュニケーション」**です。
私の体験談が示したように、
- 自分の楽器の価値とストーリーを深く理解し、
- プラスになる情報を整理して、
- それを適切なタイミングで、熱意を持って伝えること
ができれば、たとえ直接的な価格交渉が苦手でも、査定額がアップする可能性は十分にあります。
次は、あなたの番です！ この記事で紹介した教訓を参考に、あなたの楽器の「伝えるべきこと」を武器に変えて、査定に臨んでみてください。
そして、あなたのその「準備」と「想い」を、きちんと受け止め、評価してくれる信頼できる買取業者を選ぶことが、何よりも大切です。
さあ、自信を持って、納得のいく高価買取を掴み取りましょう！
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